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線毛機能不全症候群が新たな指定難病に指定されました。

厚生労働省 呼吸器学会

線毛機能不全症候群が新たな指定難病に指定されました。

厚生労働省は、線毛機能不全症候群 (primary ciliary dyskinesia, PCD) を新たに指定難病と認定し、202441日より難病申請の受付を開始することを発表しました(告示番号340 線毛機能不全症候群【カルタゲナー症候群を含む】)。この疾患は原発性線毛運動不全症とも呼ばれ、人の体内に存在する微細な構造物である線毛の運動機能が正常でないことにより発症する疾患で、呼吸器系や生殖器系など複数の器官に影響を及ぼす可能性があります。特に、気管支拡張症による下気道感染症や不妊症など、日常生活に大きな影響を与えることが知られています。 

指定難病に認定されることにより、患者さんとその家族は、医療費の自己負担軽減や福祉サービスの支援など、国からのさまざまな支援を受けることが可能になります。これには、治療薬の費用負担軽減や、必要に応じた医療機器の支給、治療に関連する交通費の補助などが含まれます。また、難病患者とその家族が直面する心理的、社会的な課題に対応するための情報提供や相談支援も強化が期待されます。 

申請は、202441日以降に患者本人または家族が居住する自治体を通じて行うことができ、詳細な申請方法や必要書類については、各自治体のウェブサイトや、厚生労働省の公式サイトで確認することができます。原発性線毛機能不全症候群に対する理解と支援が一層深まることで、患者さんとその家族がより良い生活を送るための大きな一歩となることを期待しています。

参考となる情報

・難病情報センター https://www.nanbyou.or.jp/entry/5460

・厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/nanbyou/index.html

・線毛機能不全症候群の診療の手引き(日本鼻科学会誌)https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jjrhi/62/1/_contents/-char/ja

 

厚生労働省びまん性肺疾患に関する調査研究班