COVID-19 FAQ広場

FAQ広場は、新型コロナウイルス感染症に関する情報交換を目的としており、呼吸器学会員をはじめ医療従事者の方々に幅広くご利用いただきたいと思います。

Q49. ワクチン接種後の副反応に対する対処法について、ショック状態に至らない即時性アレルギー反応(皮疹など)に対する適切な処置を教えてください。また、1回目の接種でこのような副反応が出た人に対して2回目接種は勧めたほうがいいでしょうか。

ワクチン

回答

① 対処法
観察時間内に、注射部位以外の皮膚・粘膜症状(蕁麻疹、皮膚の発赤・紅潮、口唇・ 舌・口蓋垂の腫脹や刺激感、目のかゆみ・眼瞼腫脹、くしゃみ・鼻汁・鼻のかゆみ・鼻閉などの鼻炎症状。アレルギー性鼻炎患者は明らかな症状の増強)が出現した場合は、 ヒスタミン H1 受容体拮抗薬を内服することが推奨されます。咳などの軽度の気道症状には、短時間作用型β2受容体刺激薬の吸入が有効です。症状が改善するまで慎重に観察し、症状が改善せず、増強し、アナフィラキシーの診断を満たさないかを充分観察する必要があります。

② 2回目の接種について
米国CDCでは、新型コロナワクチンの接種後すぐにアレルギー反応があった場合は、たとえそれが緊急治療を必要とするアナフィラキシーほど深刻でない場合でも、そのワクチンの2回目の接種を受けるべきではないとしています。
厚労省からの自治体説明会の資料(2021年4月12日)では、新型コロナワクチンの1回目接種で、アナフィラキシー以外の即時型のアレルギー反応を起こした方については、接種を見合わせるか、重度の過敏症発症時の十分な対応ができる体制のもとで接種を行うかを、慎重に判断する必要があるとしています。

 ちなみに、モデルナアームは、遅延型アレルギー(IgGを介したアレルギー反応)の一種ではないかと考えられています。現時点では、重症の即時型アレルギーであるアナフィラキシーとは関連がないとされているため、仮に1回目の接種でモデルナアームが生じた人でも、2回目は予定通りのスケジュールで接種して問題ないと言われています。
また、米国Krantzらよる興味深い報告があります。ファイザー製またモデルナ製ワクチンの初回接種時にアナフィラキシーまたは遅発性のアレルギー反応を経験した被接種者において、2回目接種の安全性を検証するため投与耐性について調査を行った結果、2回目の接種を受けた患者の20%で軽度の症状が報告されたが、2回目接種を受けたすべての患者が安全に一連のワクチン接種を完了したことを明らかにしました。参加者のうち159例(84%)が2回目の接種を受け、前投薬として47例(30%)に抗ヒスタミン薬を投与しています。同氏は「今回の報告は初回投与後にアナフィラキシーや遅発性のアレルギー反応を報告する患者に対し、ファイザー製またはモデルナ製ワクチンの2回目の投与の安全性を支持する。初回投与後に反応を示した多くの被接種者がすべて真のアレルギー反応ではないか、または非IgE依存性アレルギー反応だったため、症状が前投薬で軽減できた」と述べています。
Krantz MS, Kwah JH, Stone CA, et al. Safety Evaluation of the Second Dose of Messenger RNA COVID-19 Vaccines in Patients With Immediate Reactions to the First Dose. JAMA internal medicine. 2021 Jul 26; doi: 10.1001/jamainternmed.2021.3779.

(回答日:2021/10/7)

コメントをくださる方は【ご所属、診療科、お名前】のご記入をお願いいたします。
ご所属、診療科、お名前は運営管理の目的にのみに利用し、公開致しません。