呼吸器Q&A

Q28 タバコを止めるにはどうすればよいですか?

 約70%の喫煙者はニコチン依存症に陥っています。喫煙者はタバコが生活に不可欠であるといった誤った認識を持っていることが多く、禁煙の際には退薬症状(離脱症状:タバコ欲しさ、イライラ、不安、集中力の低下、眠気など)が生じ、禁煙の妨げになります。また、喫煙には習慣性があり、禁煙しようとすると口さみしく、間が持たなく、手持ち無沙汰になってタバコが欲しくなります。ストレスや飲酒のために喫煙欲求を抑えきれなくなることもあります。
 禁煙するには、タバコに対する誤った認識を改め、ニコチン退薬症状を克服し、喫煙習慣に代わる習慣を身につける必要があります。前者に対してはニコチンを含む薬物(ニコチンガム・ニコチンパッチ)やニコチンに類似した薬物(バレニクリン)を用いると克服しやすくなります。後者に対しては、飲み物、ガム、アメなどの摂取で代用します(図1)。ストレスや飲酒といった喫煙の誘因に対する対策も必要です。

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 ニコチン依存度が低い人(例:喫煙本数 20本/日未満)は、薬局で購入出来るニコチンガム・パッチを用いると禁煙しやすくなります。ニコチン依存度が高い人(例:喫煙本数 20本/日以上)は医療機関で禁煙治療を受けることが勧められます(図2)

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 禁煙のコツに関する詳細な情報は、e-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/tobacco)、禁煙支援マニュアル、すぐ禁煙.jpなどを参照ください。