活動・取り組み

日本呼吸器学会 海外学会参加助成 被助成者一覧

ERS 2025 参加報告書

愛知医科大学
武井 玲生仁

1)今回ERSに参加した理由

今回のERS参加の目的は、最新の国際的な間質性肺疾患(ILD)研究の潮流を把握するとともに、自身の研究成果を国際舞台で発表し、海外研究者とのネットワークを広げることでした。また、NEXT(Networking EXcellence Training)プログラムという若手医師向けの取り組みに参加することで、国際的な研究・教育のあり方を学ぶことも大きな動機でした。

2)発表されたセッションの感想

今回、ILDを対象とした労作時の酸素飽和度低下に関する研究を発表し、臨床的に見逃されうるわずかな変化をとらえることの重要性、予後不良因子としての妥当性について議論することができました。また、世界各国から集まった研究者による多彩な発表を通じて、診断技術、モニタリングシステム、新規治療法に関する最先端の知見を得ることができました。国際的な議論のスピード感や、多様なバックグラウンドを持つ研究者との交流は国内学会とは違う緊張感と刺激があり、発表のスタイルや質疑応答の積極性にも多くの学びがありました。

3)参加・聴講したプログラムの感想

今回特に印象に残ったのは、ERS Early Career Members Committeeによる NEXTプログラムです。若手呼吸器専門医・研究者を対象に、将来のリーダー育成を目的とした招待制プログラムであり、学会参加とはまた異なる特別な学びの機会となりました。プログラムでは、学会発表に向けた事前サポートや、プレゼンテーション技術、論文執筆、座長進行の方法といった実践的なスキルに関するワークショップが行われました。また、同世代の若手研究者との交流や、ERSのシニアメンバーとのディスカッションを通じて、キャリア形成や国際共同研究の可能性について具体的な示唆を得ることができました。

4)Conference以外での体験

学会会場外では、開催都市アムステルダムの歴史的建築や文化に触れることができました。学会で築いたネットワークをもとに、海外研究者とのディナーやインフォーマルなディスカッションにも参加し、研究以外の交流からも視野を広げる貴重な体験となりました。

5)今後参加する若手医師へのメッセージ

ERSは世界中の呼吸器領域の専門家が集う貴重な場であり、単なる知識のインプットにとどまらず、発表やディスカッションを通じて自身を成長させる大きな機会となります。事前にプログラムを十分に確認し、自分の研究領域に関連するセッションを効率的に回ることが大切です。また、勇気を持って海外研究者に声をかけることで、新しい研究の可能性や国際共同研究のきっかけにつながると感じました。

最後に、このような形でERS 2025への参加をご援助頂き、貴重な経験を積むことができたことに対して、改めて感謝を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。