活動・取り組み
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ATS 2026 参加報告書
京都大学医学部附属病院呼吸器内科
山城 春華
1)今回ATSに参加した理由
今回、iPS細胞を用いた線毛機能不全症候群(Primary Ciliary Dyskinesia:PCD)の疾患モデルに関する研究成果を発表するとともに、呼吸器疾患研究に関する最新の知見を学び、海外の研究者との交流を深めることを目的としてATS 2026に参加しました。
2)発表されたセッションの感想
気道上皮の分子・細胞生物学に関する研究を中心としたPoster Discussion Sessionにおいて、PCD患者由来iPS細胞を用いた気道上皮における多線毛形成障害の疾患モデルについての研究成果を発表しました。本セッションでは、前半に通常のポスター形式で参加者と個別に研究内容について議論した後、後半には発表者と聴衆が集まり、座長の進行のもと、複数の演題に関連するテーマについて会場全体でディスカッションを行いました。このような形式は国内学会では経験したことがなく、英語で進む専門的な議論の中で即座に自分の意見をまとめて発言することには難しさを感じましたが、気道研究を専門とする研究者によるさまざまな観点からの議論は大変勉強になりました。個別の議論では、特に本研究で示した解析基盤を用いてどのような病態解明が可能となるか、また他の線毛関連疾患へ応用できるかといった点について意見交換を行うことができました。さらに、ポスター発表を通じてPCD Foundationの関係者と直接お話し、本研究に関心を持っていただいたことをきっかけに、その後のGlobal PCD Conferenceでの発表の機会を得ることができました。自身の研究成果を国際的に発信することが、新たな交流や次の発表機会へと発展したことも、今回の学会参加における大きな成果の一つでした。
3)参加、聴講されたプログラム等の感想
気道生物学をはじめ、iPS細胞やオルガノイドを用いた呼吸器疾患研究、網羅的遺伝子発現解析、肺線維症の病態形成や新規治療など、基礎研究を中心とした幅広いセッションを聴講しました。第一線で研究を行う研究者の講演を通じて呼吸器疾患の研究動向に触れるとともに、新たな解析手法ついて学ぶことができ、今後、自身の研究を発展させていく上でも大変参考になるものでした。
4)その他Congress 以外での体験など
会場周辺を散策し、ヤシの木が並ぶ開放的な街並みや、エンターテインメント都市としてのオーランドならではの雰囲気に触れることができ、良い気分転換となりました。また、学会に参加した先生方と現地の食事を楽しみながら近況や研究について話す機会もあり、有意義な時間となりました。
5)今後参加する若手医師へのメッセージ
海外学会の大きな魅力の一つは、自分の研究成果を世界の研究者に直接発信できることだと思います。また、普段は論文で目にする研究者の発表を実際に聞いたり、直接話をしたりすることで、新たな視点や刺激を得るとともに、研究者同士のつながりを築く素晴らしい機会にもなることを今回改めて実感しました。ぜひ積極的に海外学会での発表に挑戦していただければと思います。
最後に、このような貴重な機会をご支援いただき、ATS 2026への参加を通じて多くの学びと経験を得ることができましたことに、改めて心より御礼申し上げます。




