活動・取り組み
日本呼吸器学会 海外学会参加助成 被助成者一覧
ATS 2025 参加報告書
東京大学医学部附属病院
岩﨑 美香
今回、C-CATデータを用いて非小細胞肺癌における免疫チェックポイント阻害薬の効果予測における包括的ゲノムプロファイリングの有用性を検討した研究成果を発表する機会をいただき、ATS 2025に参加いたしました。世界中の呼吸器領域の研究者・臨床医が集う本学会は、呼吸器分野で最も影響力のある国際学会の一つであり、自身の研究に対するフィードバックを国際的な視点から直接得られる貴重な機会であると考えました。加えて、これまで海外学会への参加経験がなかったこともあり、世界で行われている研究の最前線に触れたいという思いから、参加を決意いたしました。
私はPoster Discussion Sessionにて発表いたしました。このセッションはポスター閲覧とディスカッションの2部構成となっており、国内学会ではあまり見られない形式で新鮮に感じました。前半のポスター閲覧では来場者と1対1で議論する機会が多く、他の発表者とも互いの研究について意見を交換するなど、活発な交流が印象的でした。後半のディスカッションでは、テーマごとに発表者が呼び出され、会場中央のマイクの前で研究内容を数分間で要約し、座長からの質問に答える形式がとられており、緊張感がありました。
私のセッションでは、肺癌におけるバイオマーカーをテーマに、世界各国の研究が紹介されていました。中でも、胸水の細胞外マイクロRNAと予後の関連をみた研究や、ブラジルにおける遺伝子プロファイリングの研究など、国際学会ならではの多様性に富んだ発表が多く、大変刺激を受けました。英語での発表には不安もありましたが、事前に準備を重ねたことで、なんとか自分の言葉で研究内容を伝えることができました。いただいた質問はいずれも示唆に富んだ内容で、今後の研究の方向性を考える上で多くの学びを得ることができました。
学会期間中は、臨床・基礎に関する他の講演やポスター発表にも参加しました。各会場は非常に広く、かつ同時並行で数多くのセッションが開催されており、度々迷子になりましたが、それもまた大規模国際学会ならではの体験として楽しみました。どの会場でも聴衆の熱気が感じられました。
また、学会の合間には、サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフやゴールデンゲートブリッジなどを訪れ、空や海の青さに感動しました。上司の留学先の研究室の先生方や、日本から参加していた医師の方々と食事・交流する機会もありました。なかなかお会いすることができない方々と、それぞれの研究や日々の生活について話すのは楽しく、非常に有意義な時間となりました。
国際学会への参加を通して、様々な経験をすることができました。英語での発表に不安がある方も多いと思いますが、国際学会の経験は必ず自身の成長に繋がります。少しでも興味があれば、ぜひ積極的に参加していただきたいです。
最後に、本学会への参加にあたり多大なるご支援を賜りました日本呼吸器学会の皆様に、心より御礼申し上げます。この経験を糧に、今後も一層精進してまいります。