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APSR 2025 参加報告書

大分大学医学部附属病院呼吸器・感染症内科
首藤 久之

1)今回APSRに参加した理由

私の研究は、特発性肺線維症(IPF)の急性増悪における抗線維化薬の効果を検討したものであり、その成果を国際的に発信するために本学会へ参加しました。英語での発表経験を通じて発信力を高めるとともに、APSRを通じてアジア諸国における呼吸器疾患の診療・研究レベルを直接感じることを目的としました。

2)発表したセッションの感想

学会3日目の午前に行われたポスターセッションで発表を行いました。会場には非常に多くの演題が集まり、症例報告から臨床研究、さらには基礎研究まで多様な内容が発表されていました。私の発表の際、座長の先生の一人として福岡大学の柳原豊史先生がいらっしゃり、フィリピンの地で同じ九州からの先生にご担当いただいたことで、安心して発表することができました。

3)参加・聴講したプログラム等の感想

学会2日目には、午前中に間質性肺疾患(ILD)に関するシンポジウム「Recent Advances in ILD」を、午後には呼吸器感染症に関するシンポジウム「Management of Community-Acquired Pneumonia;now and future」を聴講しました。ILDのセッションでは、遠隔診療を生かしたMDDや間質性肺炎の新たな分類、抗線維化薬の最新の見知がまとめられており、今後の臨床・研究の方向性を考えるうえで非常に有意義でした。国内学会に比べて英語での活発な議論が印象的で、国際的な視点から日常診療を見直す良い機会となりました。

4)Congress以外での体験

出発時は台風の影響が懸念されましたが、無事に11月10日にマニラへ到着し、11日から学会に参加できました。学会期間中には、医学部学生の実習で当講座から毎年3名が研修に訪れているサンラザロ病院を見学しました。同院は国立病院で、感染症および熱帯病に特化した医療・教育・研究拠点として知られ、マニラ市内における感染症医療の中心的役割を担っています。今回初めての訪問でしたが、所長およびチーフドクターにご挨拶し、非常に有意義な機会となりました。

5)今後参加する若手医師へのメッセージ

国際学会では、研究の内容だけでなく「伝える力」が非常に重要であると感じました。APSRは開催地が比較的近く、旅費の負担も少ないため、若手医師が国際学会への第一歩を踏み出す場として非常に適しています。発表準備を通じて英語での表現力が磨かれ、また現地での交流を通じて多くの刺激を受けることができますので若手医師には是非参加を積極的に検討してもらいと思います。
最後に、今回のAPSR参加にあたり助成金を頂きました日本呼吸器学会に心より感謝申し上げます。

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