活動・取り組み

日本呼吸器学会 海外学会参加助成 被助成者一覧

APSR 2025 参加報告書

長崎大学病院呼吸器内科
入舩 理

1)今回 APSR に参加した理由

これまでは主に国内学会へ参加していましたが、国際学会ならではの学術的刺激や研究発表の経験を得たいと考え、今回初めて APSR2025 に参加しました。自身の研究を海外へ向けて発信し、世界の研究者と意見交換することで、新たな視点を得られると期待したためです。

2)発表したセッションの感想

私が発表したセッションでは、COPD や結核に関する地域ごとの研究成果が報告されており、アジア地域で現在注目されているテーマを把握することができました。
特に私の発表テーマである真菌感染症については、東南アジア地域では診断に至るケースがまだ多くないようで、診断の契機や検査の選択などについて質問を受ける場面もありました。こうした議論を通じ、同疾患に対する地域差や臨床背景の違いを学ぶことができ、大変有意義でした。

3)参加・聴講したプログラムの感想

ポスターセッションでは発表者と直接自由に議論することができ、双方向の情報共有が活発に行われていました。会場内には製薬企業の展示もあり、気管支鏡ナビゲーションシステム、クライオバイオプシー、新規抗菌薬など多様なブースが設置されていました。
特にロボット気管支鏡は日本では実物を見る機会が限られているため、今回実際に触れることができ大変貴重な経験でした。
また、受賞講演では座長が発表者と対話するように議論を進めており、非常に質問しやすい雰囲気が印象的でした。

4)その他 Congress 以外での体験

会場内には軽食ブースが設けられており、フィリピンの軽食をいただくことができました。
APSR2025 開催前に日本人が被害に遭う事件があり治安への不安もありましたが、会場や周辺では警察・警備員が常時巡回しており、滞在中は特に問題なく過ごすことができました。
滞在期間が短く観光はできませんでしたが、学会主催の「Gala Night」に参加することができ、博物館内外で行われたショーやダンスを楽しみつつ、同じテーブルの参加者と研究内容について交流できました。
会場への移動は大型バスでしたが、帰路は警察車両が先導し、安全かつスムーズにホテルまで移動することができました。
フィリピンへの渡航はビザ不要で、入国・出国手続きもスマートフォンアプリで完結できるため、移動に伴うストレスはほとんどありませんでした。現地での移動は grab を利用し、約 1 万円分の現地通貨で問題なく滞在できました。
なおクレジットカードはスキミングのリスクが指摘されており、利用は最小限にとどめる方が良いかもしれません。買い物は可能な限り空港や大型商業施設など治安の良いエリアで行うことをお勧めします。

5)今後参加する若手医師へのメッセージ

今回が初めての国際学会での発表でしたが、最新の知見に触れられたことに加え、海外の研究者と直接意見交換する機会を得られたことは大きな財産となりました。
国際学会は準備や費用の面で国内学会と比べ負担が大きいものの、その分得られる経験や視野の広がりも非常に大きいと感じます。
日本呼吸器学会からの助成など、利用できる制度を積極的に活用し、ぜひ多くの若手医師の皆さまに国際学会へ参加して自身の研究を世界へ発信していただきたいと思います。

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