Last Update:2014年3月13日

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呼吸器の病気

A-07感染性呼吸器疾患
ひけっかくせいはいこうさんきんしょう

非結核性肺抗酸菌症

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 非結核性肺抗酸菌症は結核菌以外の抗酸菌による感染症で、肺に感染を起こします。わが国では抗酸菌の8割以上がマック菌、1割がカンザシ菌という菌であり、残りがその他の様々な菌で占められています。中高年の女性に多い傾向があります。
 非結核性肺抗酸菌は土や水などの環境中に存在する菌で、結核菌とは異なり人から人には感染しません。数年から10年以上かけて、ゆっくりと進行することが多く、普通の免疫状態であれば、結核のように急速に進行することは稀です。
 この病気は初期では無症状のことが多く、進行してくると呼吸器の症状(せき、たん、血痰、息切れなど)や、全身症状(発熱、体重減少)などが出現します。検査では、胸部エックス線画像や胸部CTで肺に異常な影(多発する粒状影、空洞影、気管支拡張など)がないか調べます。また、たんの中に菌が含まれていないか、菌の培養を行い調べますが、結果が出るまでに6週間程度かかることもあります。この菌はどこにでもいる菌のため、たんで2回以上菌を確認する必要があります。たんが出ない場合は気管支鏡を行い、気管支内の分泌物を採取し同様の検査を行うことがあります。
 非結核性肺抗酸菌症のうちマック菌が原因と診断されて、症状や肺の影が悪化してくる場合には治療を行います。薬は3剤(クラリスロマイシン、リファンピシン、エサンブトール)を、少なくとも1年半ほど(菌が培養されなくなってから1年間)飲む必要があります。治療期間は長く、薬の効きにくい方もいます。このため高齢者などでは、対症療法のみを行う場合もあります。菌が完全に消えることは稀であり、治療終了後も再発しないか定期的に画像検査を行う必要があります。再発すれば治療を再開します。一方、カンザシ菌と診断されたら肺結核と同様の治療を行い、同等の効果が期待できます。

資料1 非結核性抗酸菌症の種類

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