Last Update:2017年2月3日

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呼吸器の病気

C-02アレルギー性肺疾患
かびんせいはいえん

過敏性肺炎

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【概要】

 肺にある小さな空気の袋(肺胞)や最も細い気道(細気管支)の内部や周囲に発生する炎症で、細菌やウィルスなどの病原体が原因でなく、有機物の粉塵や化学物質(これらを抗原と呼びます)を繰り返し吸い込んだことによるアレルギー反応が原因となります。息切れ、せき、発熱といった症状が見られ、抗原を避けることにより、改善しますが、長期間抗原に曝露されていると炎症が慢性化し、肺がどんどん固くなります。

【疫学】

 30~50才代の人に多い傾向にあります。季節は春から秋に多く、特に夏に多く見られます。

【発病のメカニズム】

 抗原として頻度は高いものに、カビ(中でもトリコスポロンというカビが原因のことが多いです)が挙げられます。そのほかに、細菌の一種、鳥類の排泄物に含まれるタンパク質、キノコの胞子、ポリウレタンの原料となるイソシアネートなどがあります。これら抗原に反応するリンパ球が肺内に増えることにより炎症がおこり、酸素の取り込み低下やせきを誘発していると考えられます。

【症状】

 乾いたせき(痰を伴わないことが多い)、息切れ、発熱が見られます。また抗原を回避した場合(入院したり、職場を休んだりする)に症状が改善します。

【診断】

 胸部エックス線、胸部CTでの淡い陰影(スリガラス陰影)が認められます(資料1)。血液中など抗原に対する抗体が検出されます。
 さらに入院して一旦よくなった症状が、自宅や職場に行って、抗原を再び曝露することにより症状が悪化することが特徴的です。

資料1

【治療】

 程度が軽い場合には、抗原を避けるだけで、改善しますが、より重症になると酸素やステロイド薬を要することがあります。再燃予防として、転居・大掃除や転職と行った環境を整えることが必要です。

【予後】

 長期間の抗原に曝露することにより、慢性化することもあります。この状態になると完全に回復させることは難しく、適切な処置をしないと呼吸不全が進行することがあります。

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