Last Update:2014年3月5日

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呼吸器の病気

A-02感染性呼吸器疾患
 

インフルエンザ

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【概念】

 インフルエンザウイルスによる急性熱性感染症で、本ウイルスにはA、B、Cの3型があります。通常、寒い季節(12月から3月頃)に流行するとされています。しかし最近では、一年を通して散発的にみられるようになり、注意が必要です。

【疫学】

 2012/2013年におけるインフルエンザの流行状況をみると冬のシーズンはA型(H3N2)、春にはB型が多くみられていました。潜伏期間は通常1~3日といわれています。

【発症のメカニズム】

 感染は飛沫感染といわれており、感染した人がせきやくしゃみで空中に吐き出した分泌物に混じったウイルスが、他の人に接触して口や鼻から侵入することによって感染が成立します。

【症状】

 突然の発熱(通常38℃以上の高熱)、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛、関節痛などが現れ、せき、鼻汁、咽頭痛などの上気道症状がこれに続き、約1週間で軽快します。主な合併症として肺炎と脳症があげられます。

【診断】

 流行状況、接触歴の確認と典型的な臨床症状が診断の第一歩となります。インフルエンザ迅速診断キットが開発されて以降、咽頭ぬぐい液から短時間で簡便に診断でき、A型とB型の鑑別も可能です。

【治療】

  1. 対症療法
     自宅での安静加療を原則とします。水分補給や食事摂取ができない時などは、点滴による補液が必要となります。
  2. 抗インフルエンザ薬
     現在、市販されている代表的な抗ウイルス薬を表1に示しています。発症後48時間以内に使用しなければ、効果はないといわれています。近年、ザナミビルとオセルタミビルの両薬剤への耐性ウイルスの出現も報告されており、新たな作用機序の新薬開発が行われています。
表1 国内で使用可能な抗インフルエンザウイルス薬
商品名 作用機序 有効な型 投与経路
シンメトレル®
(アマンタジン)
M2蛋白阻害 A型 経口(1回100mg,1日1回,5日間)
リレンザ®
(ザナミビル)
ノイラミニダーゼ阻害 A型とB型 吸入(1回10mg,1日2回,5日間)
タミフル®
(オセルタミビル)
経口(1日1カプセル,2回,5日間)
ラピアクタ®
(ぺラミビル)
点滴静注(1回300mg,単回)
イナビル®
(ラニナミビル)
吸入(1回40mg(10歳以上),1回20mg(10歳未満),単回)

【生活上の注意】

  1. 一般的な予防方法
     マスクの着用、手洗いの励行によりウイルスの体内への接触や侵入を減らすことが重要です。他の人に感染を拡大させないために、感染者は発症してから5日間、解熱が得られてから2日間は自宅で安静加療することが望ましいです。
  2. インフルエンザワクチン
     インフルエンザワクチンは不活化ワクチンのため、免疫のない患者に接種しても感染を起こす心配はありません。高齢者、基礎疾患を有する患者、医療従事者などはワクチン接種をすることが推奨されています。

【予後】

 発症早期に抗インフルエンザ薬を投与すれば、予後は比較的良好となっています。

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