会長挨拶

金子猛.jpg64回日本呼吸器学会学術講演会を202445日(金)~7日(日)の3日間、パシフィコ横浜ノース(横浜市)で開催させていただくことになりました。歴史と伝統のある本会の会長を拝命し、大変光栄に存じます。恩師の大久保隆男先生が会長を務められた第37回以来、27年ぶりに横浜市立大学が総会を担当させていただくことになり、教室員一同、鋭意準備を進めております。

さて、202358日に新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に変更され、私たちの生活もコロナ禍前の状態に戻りつつあります。今回の学術講演会のメインテーマは「ポストコロナ時代の呼吸器病学~みなと横浜から世界へ、そして未来へ~」としました。新しい時代の幕開けとして、学問に対する情熱を増幅させ、叡智を結集し、国際都市横浜から世界へそして未来へ、最新のエビデンスを発信したいとの願いを込めました。開催形態はライブ配信なしの現地開催の予定で、対面での活発なディスカッションを繰り広げていただき、活気ある賑やかな情報交換の場にしたいと考えております。一方、様々な事情で会場での参加が困難な会員の先生方に対しては、プログラムをオンデマンドで聴講ができるようにして、学会への遠隔参加と学習の機会を提供します。

プログラムについては、本学会の国際委員会、男女共同参画委員会、将来計画委員会、教育委員会における私のこれまでの取り組みを活かしたプログラムの企画を進めています。具体的には、グローバル化を推進し、国際シンポジウムや海外演者による講演を充実させ、ATS/ERS/APSRとの交流を促進したいと考えております。また、男女共同参画に関連した企画として"Women in Pulmonary Medicine - how to break the glass ceiling; what we can learn from China, US, and Japan"と題したシンポジウムや、若手医師の企画運営による若手シンポジウム、さらに、医学生・初期研修医を対象とした目玉の企画として、「ことはじめ甲子園」を開催します。これは、全国各支部の地方会(20233月~11月が対象)で優秀な成績を収めた医学生・初期研修医を招待して、発表を競い合っていただく、いわば「全国大会」になります。

この他にも会員の皆様に興味を持っていただける企画を多数準備する予定です。会長特別企画では、誰もが大きな関心を寄せている肺の再生医療に関して、iPS細胞を用いた臓器再生の最前線について紹介するシンポジウム等を企画しています。

学会参加の後は、是非横浜の食を堪能していただき、観光にもお出かけいただければと存じます。

最後になりますが、会員の皆様にはたくさんの演題のご応募と学術講演会へのご参加、そして横浜に足を運んでいただくことを心よりお待ち申し上げます。 

 

64回日本呼吸器学会学術講演会 会長
横浜市立大学大学院医学研究科呼吸器病学  主任教授
金子 猛