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Last Update:2014年4月11日

西村正治理事長挨拶

日本呼吸器学会理事長 西村正治毎月会員向けに日本呼吸器学会がメール配信しておりますニュースレターが、この度の配信で第100号となります。この機会を借りて、一言ご挨拶申し上げます。まもなく、2年間の理事長任期を終える北海道大学 西村正治です。

さて、まもなく第54回呼吸器学会学術講演会の開催が近づいてまいりました。今年は広島大学河野修興教授の主催により大阪で開催されます。呼吸器学会は隔年ごとに関東と関西で交互に開催されることが決まっておりますが、大阪での開催は久しぶりです。数多くの学会員が参加して実りあるものとなることを心から期待しております。

しかし、そうは申し上げたものの、年度初めでもあり職場の人手不足やご自身の多忙ゆえに参加したくてもそれが叶わない会員も多くいらっしゃるかもしれません。言うまでもなく、呼吸器科医師の絶対的不足はなお深刻であり、単に医師の疲弊という問題に留まらず、患者に提供するべき医療の質・量の低下を引き起こしています。実際、私が属している北海道支部においては初期研修医が多く集まる教育病院のなかにさえ呼吸器専門医が1人もいない病院が複数あります。超高齢化社会を迎えつつある我が国において、肺癌、肺炎、COPD、間質性肺炎、等々をはじめとする呼吸器疾患の増加は死亡原因として重大であるばかりではなく、高齢者の健康寿命を脅かす疾患としてもその重要性は増すばかりです。「息することは生きること」とも言われるように呼吸は生命を司るもっとも基本的な生理機能のひとつでもあります。

このような状況のなかで、呼吸器学会がなすべきことは呼吸器科医師の増加のためにあらゆる努力と方策を尽くすことです。もちろん。学会の果たすべき第一の役割は医学の進歩に貢献することであり、それを基に最高、最良の医療の提供をするための体制づくりと情報提供です。しかし、医師不足はその本来の学会の目的を阻む最大要因となります。

日本呼吸器学会においては、呼吸器科医師増加のためにこれまでも様々な努力を重ねてきました。超高齢化社会における呼吸器疾患の重要性と医師不足の実態を伝えるべく政府や行政に対するさまざまな働きかけ、社会やマスメディアに伝えるためのアプローチ、さらには呼吸器病学と呼吸器診療の魅力を次世代の若者に伝えるための試み、等々です。私が理事長を退任するにあたり想うことは、会員の皆様1人1人と力を合わせて学会はこれからも前向きに進んでいきたいということです。子供は親の背中をみて育つと言われるように、若者は先輩医師の生きざまをみて育ちます。自らの医師としての姿勢が次世代の若者に好影響を与えるという信念をもって日々の仕事をしていきたいものです。明るい未来はきっと我々の手許にあるはずです。

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