Last Update:2017年6月15日

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呼吸器の病気

A-05感染性呼吸器疾患
びょういん・かいごしせつなどでおこるはいえん

病院・介護施設などで起こる肺炎

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 肺炎は、細菌やウイルスなどの病原微生物が感染して、肺に炎症を起こす病気です。このうち、病院で起こる肺炎と介護施設で起こる肺炎には、それぞれ特徴があります。
 「病院で起こる肺炎」は、入院から48時間以上たって出現した肺炎を指します。入院を要するような基礎疾患を既に持っている人に起きる肺炎ですので、重症となりやすく、治療を行っても20%の人が亡くなります。発症の要因としては、基礎疾患あるいはその治療によって病原微生物から体を守る力が低下してしまったり、人工呼吸器のために気管へ挿入したチューブを介して病原微生物が肺内へ侵入したり、病原微生物が飲食物や分泌物と一緒に誤って気管内に入ってしまったりすることが挙げられます。診断は、診察所見、胸部X線画像、血液検査で行います。しかし、入院する原因となった基礎疾患自体が、肺炎と区別できないような所見を示すことがありますので、「病院で起こる肺炎」を正確に診断することはしばしば困難です。
 「介護施設で起こる肺炎」には、長期療養型病床でおきる肺炎、病院を退院後90日以内に起きる肺炎、介護を必要としている人に起きる肺炎、透析などの通院治療を受けている人に起きる肺炎が含まれます。多様な環境を背景とする肺炎で、多くが高齢者の肺炎です。その背景によって、「市中で起こる肺炎」あるいは「病院で起こる肺炎」に準じながら診断します。
 「病院で起こる肺炎」も「介護施設で起こる肺炎」も、病原微生物に対する抗菌薬で治療します。重症度や抗菌薬耐性菌が原因となっている可能性を考えながら、抗菌薬を選択します。さらに終末期医療として「介護施設で起こる肺炎」を治療する場合には、患者本人にふさわしい治療を家族ともよく話し合いながら進めていく必要があります。

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