Last Update:2017年2月3日

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呼吸器の病気

C-06アレルギー性肺疾患
こうさんきゅうせいたはつけっかんえんせいにくげしゅしょう

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

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【概要】

 喘息(ぜんそく)やアレルギー性鼻炎を発症した患者さんの一部で、数カ月から数年後に、血液中の好酸球(白血球の一種;eosinophil)が増加し、全身の細い血管(主に細動脈)に炎症が生じ、神経、皮膚、筋肉、内臓の障害がみられる病気です。以前はChurg-Strauss症候群、アレルギー性肉芽腫性血管炎と呼ばれていました。我が国では毎年100人くらいが新しく発症し、1900人*くらいの患者さんが治療を受けています。原因は不明ですが、何らかの抗原に対するアレルギー反応が関わっていると推測されています。

【症状】

 せきや喘鳴(ぜんめい)、呼吸困難などの喘息(ぜんそく)症状、鼻炎症状、発熱、体重減少がしばしばみられます。血管炎が強い部位ではその血管の領域にそってさまざまな症状がみられます。神経ではしびれ感やぴりぴりした痛み、皮膚では青あざ(紫斑)、筋肉では筋肉痛や筋力低下、腸の領域の血管炎によって血の流れが悪くなると虚血性腸炎という変化が起きて、下血や腹痛が出現することなどが代表的ですが、まれに狭心症や心筋梗塞による激しい胸痛や、脳梗塞によるしびれや麻痺、意識障害をひきおこすこともあります。

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の症状

【検査】

 血液検査で好酸球数が上昇し、炎症反応がみられ、症状のある部分(皮膚や筋肉)を生検して血管炎の病理像がみられれば診断が確定します。血液検査でMPO-ANCAという抗体が陽性を示した場合は診断の手掛かりになります。はっきりした病理像が得られなければ、診療ガイドラインに基づいて総合的に診断します。

【治療】

 副腎皮質ステロイド(ステロイド薬)が主体です。血管炎の強さ(重症度)に応じてステロイド薬の量を加減します。重症の場合は免疫抑制薬も追加します。症状の多くは治療を開始して半年以内にかなりよくなりますが、継続して治療が必要です。治りにくい神経障害には、ガンマグロブリンと呼ばれる薬を点滴で使用することもあります。

【その他】

 平成27年1月1日から、好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の患者さんのうち、この病気のために呼吸不全をきたしたり、日常生活に支障をきたす合併症がある場合などは、指定難病の申請ができるようになりました。詳しい情報は下記サイトをご参照ください。
難病情報センター http://www.nanbyou.or.jp/entry/3878

*Sada K, et al.: A nationwide survey on the epidemiology and clinical features of eosinophilic granulomatosis with polyangiitis (Churg-Strauss) in Japan. Mod Rheumatol 24: 6 40-644, 2014

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