Last Update:2017年2月3日

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呼吸器Q&A

Q29

肺機能検査とはどのような検査法ですか?

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概要

 ぜんそく(喘息)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患をはじめとする、呼吸器の病気が疑われるときや、その状態をみるときに行う検査です。息を吸ったり吐いたりして息を吸う力、吐く力、酸素を取り込む能力などを調べます。
 スパイロメータという機械を用いることが多いですが、詳しく呼吸障害の程度をみる時は、精密肺機能検査用の機械を用いて行います。鼻から空気が漏れないようにクリップでつまみ、マウスピースという筒をくわえて、検査技師の指示に従って息を吸ったり吐いたりします。

調べられる項目

  1. 肺活量:ゆっくりと呼吸して測定します。ゆっくりと最後まで吐ききったところ(最大呼気位)から、空気をゆっくり胸いっぱい吸い込んだところ(最大吸気位)まで吸える量をみます。最大吸気位から再びゆっくり最大呼気位まで吐ききります。吸った時とほぼ同じ量が吐かれます。性別、年齢、身長から求めた標準値に対して80%以上を正常とします。
    肺活量の減る病気:間質性肺疾患、肺線維症など肺が硬くなる場合、後側湾症など胸が変形する病気、呼吸筋力が低下して肺の容積が小さくなる病気など
  2. 努力肺活量:胸いっぱい吸い込んだ空気を、できるだけ勢いよく吐いて測定します。最大吸気位から最後まで吐ききるまでの量をみます。
    喘息やCOPDなどがあると、ゆっくりと呼吸したときの肺活量より減ります。
  3. 1秒量:2.のうち最初の1秒間に吐くことができた空気の量です。この量が性別、年齢、身長から求めた標準値に比べて少ないときは、気管支が狭くなっている可能性があります。気管支拡張薬を吸入した前後で測定し、前後の値を比べることもあります。
    1秒量が減る病気:COPDや喘息などの病気が考えられます。
  4. 1秒率:努力肺活量に対する1秒量の割合で、70%以上を正常とします。1秒率は喘息やCOPDなどの気道が狭くなる病気を簡便に見つける指標です。
  5. 肺拡散能:体の中に酸素を取り込む能力をあらわす指標で、精密肺機能検査用の機械で測定します。COPDや肺線維症、間質性肺疾患などの病気で低下します。

そのほかの呼吸機能検査

  1. 呼吸抵抗試験:モストグラフ®やIOS®という機器を用いて調べます。安静の呼吸をしながら簡単に測定できる利点があります。喘息やCOPDなどで呼吸抵抗が高くなります。
  2. 気道過敏性検査:気管支の敏感さを調べる検査です。まず、1秒量を測定したあと、気管支に刺激のある薬剤を薄めて、健康な人では反応しない濃度から吸ってもらいます。濃度を上げるたびに1秒量を測定し、最初の1秒量から20%低下すれば終了です。また、アストグラフ®という機器を用いて調べる医療施設もあります。喘息患者さんでは、過敏性は高くなることが多いです。
  3. そのほか:吐いた息に含まれる一酸化窒素(NO)というガスを測ることで喘息の診断や治療がうまくいっているかなどを判断する助けになります。呼気NOが高い場合は、アレルギーによって起こっている炎症がまだきちんと治まっていないことを示します。

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